カサゴ乗合
(03年 12月、現場乗船確認・記載内容更新)


 11月の下旬以降、季節風が強まり、冬に突入してから春までが時期です。

 カサゴ自体は特に冬季が釣期というわけでは有りません。
 その気で釣れば年中釣れます。
 時期的に他の釣り物が少なくなってきますので、カサゴを釣るだけです。

 乗合船の場合、カサゴとメバルを同時に狙うことが多いですが、
 底にいるカサゴと根のやや上を遊泳しているメバルは、
 本来仕掛けも釣り方も異なっています。



03年12月、カサゴ乗合にて


仕掛け(道具)とエサ
仕掛け、オモリ、氷は各1個受付で乗船料金を払う時に頂けます。
時々、氷をもらうのを忘れてくる人がいますので気をつけましょう。
エサは現場到着までに船内で配られます。(乗船料金に含まれている)
実釣中に仕掛けやオモリを失った場合は船内で購入出来ます。

仕掛け
仕掛けですが、胴突き3〜4本針を使うのが普通です。
オモリは50〜60号で船内統一されます。

船宿によってはアジ用の胴付きサビキ仕掛けを渡される場合が有ります。
実釣には問題ありませんが、カサゴのみを狙う場合は下から3本程度の針を残し、 それより上の針は切ってしまった方が扱いやすいと思いなす。

メバル用の仕掛けを使う船宿も有ります。
この場合、ハリスが1.5号が多いので根ガカリや根ズレによって切れることが多々有ります。 私はチヌ針の4号に2〜3号のハリスを40pほどつけた替え針を持参し、 切れた場合は交換するようにしています。
胴突き仕掛け メバル仕掛け

エサ
コウナゴ、小ハゼ、魚の切り身など船宿が用意してくれます。
わざわざ自分で用意する必要は無いでしょう。
アナゴの切り身 冷凍小ハゼ 冷凍コウナゴ

オモリ
50〜60号(60号がほとんど)を使用します。

サオ
サオはリール付きで船宿で借りることが出来ます。(有料)

私は通常は30号負荷、2.7mの先調子を使っています。
50〜60号のオモリを使うからと言って50号のサオを使うと、 硬すぎると思いますので、30号が良いでしょう。
また、胴調子のサオですと底取りが非常にしづらいです。
冬季の風が多い時期の釣りですから船はなかり揺れます。 この状態ですと、胴調子のサオで底を取るのは指南の技(オーバーかな?)と言えると思います。

道糸とリール
道糸はPEの3〜4号を200mほど巻いておけばよいでしょう。
リールは胴突きリールとなります。

カサゴ釣りは50〜60mの深場で釣る場合が多いので、私は小型の電動リールを使用しています。 さすがに50mをこえると、手巻きではしんどいです。

参考までに私が使っている道具を紹介します。
サオ・・・・シマノ海明30号2.7m
リール・・・シマノ電動丸1000H
道糸・・・・PE4号300m
クーラー・・14リッター



釣り場
釣り場は天気さえ良ければ伊良湖水道まで出かけます。
大型を釣るならば伊勢湾口まででかけなければなりません。
伊良湖沖は1級航路ですから、いろんな船が通ります。

天候不順の場合、師崎近辺での釣りとなります。
大型タンカー 海上保安庁 ポイントに集まる船




実釣解説と注意点
実釣ですが、水深30〜60m位の、かなり根の粗い場所での釣りとなります。
当然、根掛かりもひんぱんに起こり、仕掛けも結構失います。

底取りは確実に行ってください。
仕掛けを投入し、オモリが底についたら糸フケと取り、道糸がピンと張った状態にします。 この状態でサオ先を上下にあおると、コンコンとオモリが底を叩いているのが伝わって来ます。 これが『底取り』です。

船は潮に流されて移動して行くので、底の状態や水深は常に変化しています。
ですから、常に底を取っていないとすぐに仕掛けが根掛りしてしまいます。
仕掛けを底に引きずった状態では隣席の釣り人と確実にオマツリします。

サオ先を海面につけた状態で底を取り、その後すぐにサオ先を持ち上げます。
次にゆっくりとサオ先を海面まで下ろします。
海底でエサが底付近で上下している状態にします。

カサゴは海底の根の穴から、小魚や落ちてくる物に食いつくために上を見ています。 ですから、海底付近でエサを上下しカサゴにアピールしなければいけません。 また、海底より1mもエサが上がるとカサゴは飛び付いて来ません。

アタリはコンコンと明確に出ます。
アワセは手首を使って軽くアワセをいれます。
カサゴのクチのまわりは結構硬く針が抜けない場合が有ります。
この状態ですと、クチの内側にハリが引っ掛かった状態になりますので 巻き上げ途中にバレてしまう場合が有ります。 大きなアワセは必要は無いと思いますが、軽くアワセを入れておいた方が良いでしょう。

上がって来た魚の取り込みは、30pぐらいの大きさまででしたら抜き上げても大丈夫です。 それ以上の大物の場合は船頭さんか隣席の釣り人にお願いし、タモですくってもらいましょう。

メバルの仕掛けやエサを渡されて、メバルも同時に釣れると思ってる方が見えますが、 アタリハズレが激しく、メバルのみを狙っているとボーズの可能性が有ります。 小さなチビメバルならば釣れないことも無いと思いますが、 ポイントが違うのか、カサゴのポイントで良型メバルはめったに釣れません。
メバル専門の乗合船に乗った方が良いでしょう。



その他
クーラーは14〜18Lの小さい物で十分だと思います。

防寒対策はしっかりされた方がよいでしょう。 風が出たり、雲が出て日陰に入るととても寒いです。
だだし、無風晴天時は非常に暑くなりますが、この場合は脱げばいいだけです。

メゴチハサミなどを持参された方がよいでしょう。 カサゴのエラに有るトゲが刺さるとズキズキしてとても痛いです。(多少の毒が有るみたいです。)
また、オニカサゴ(師崎あたりではオコゼと呼ぶ)が釣れた場合、素手では持たないように。 背ビレ、エラのトゲに毒が有り、こいつの毒にやられると激痛にみまわれます。 ただし、食っては非常に美味い魚ですので、ハサミなどで背ビレとエラのトゲを切って しまうとよいでしょう。

替えハリスを作り、持参される方が良いでしょう。
根の中での釣りのため、ハリス切れは頻繁に起こります。
その度に仕掛けを買っているのも馬鹿らしいですから。
チヌ針4号にフロロ2〜3号を40p程度つけた物を持参しましょう。


魔王スペシャル・かさご
大袈裟な名前ですが、自分で作ったカサゴ用の胴付き3本ハリ仕掛けです。
大きな特徴はエダバリを止めるのにハリス止めを使っていることです。
これですと、ハリスがちぢれたりした場合の交換が非常に楽なことと、根掛かりした場合にハリスが 切れたり抜けたりして、仕掛けの本体は無事で上がって来ることが多いので楽です。

寸法的には、エダ間は約30cm、エダスの長さ20〜25cm、オモリ側5〜10cm、 道糸側60〜70cmです。
ハリス止めの両側にビーズを1づつ入れ、ビーズの外側に幹糸を8の字結びで結びこぶコブを作り、 ビーズがそのこぶより外に移動しないようにします。 間隔は1〜2cm程度です。
ハリスの20〜25cmのところに8の字結びでコブを作り、ハリス止めに固定します。

予備のハリは40cm程度のハリスをつけ、20〜30個作りダンボールに針先を刺して 持参しています。
この仕掛けを使うようになってから、ハリ交換がとても簡単にできるので、揺れの有る船上 でも煩わしさ無く交換できます。
材料号数等
幹糸フロロカーボン系5号
エダスフロロカーボン系2号
ハリ金ちぬ4号
スナップサルカンオモリ側6〜8号
道糸側8〜10号
ハリス止め16〜18号ぐらい
ビーズ
蛍光玉ソフトタイプ

ハリは多めに持参 ハリス止めをビースで挟み
それを結びこぶで挟む