アジ釣り
(99年10月、現場乗船確認・記載内容修正)
(00年 8月、現場乗船確認・記載内容修正)
(01年 7月、記載内容修正)


初夏以降11月(アジがまだいれば)いっぱいが釣期です。
盛期は夏で、20〜25cmのマアジがクーラーいっぱい釣れ、束釣りが可能となります。
サビキにパーフクトは当りまえ。追い食いさせて数を釣ります。
数釣ってナンボの小アジ釣りです。

アジ釣りは季節によっていろいろな魚が釣れます。
サバ、イワシ、メバル、カツオ、イシモチ、カサゴ・・・などなど。
天候さえ良ければ、まずボウズは有りません。釣り方も簡単です。
沖釣り入門には絶好の釣り物だと思います。



01年8月、中アジ釣りにて


アジのサイズ
春から初夏にかけては中〜大アジ中心となります。
数は30〜50匹前後の釣果です。 サイズ的には20〜25pの中アジが中心となり、 その中に25〜40pの大アジが2〜5本程度交じります。

盛夏から初秋にかけてがアジ釣りの本番となります。
20p前後の中アジが中心で50〜100匹、真剣に釣れば200匹は釣れてしまいます。
ちなみに、伊勢湾のアジが一番脂がのって美味しいのはお盆の頃です。

秋から晩秋は小アジ中心となります。
15p前後が中心で、数は群れ次第で50〜100匹とムラが出ます。
4月の釣果 6月の釣果 10月の釣果



釣り場
釣り場は伊勢湾口あたりがメインです。
しかし、時期と状況によっては伊良湖水道を越え、外海に出かけます。
夏にはサバ・カツオ、秋にはイナダ(ハマチ)もついでに狙う場合も有るので、 運が良ければハマチでクーラーいっぱいという可能性も有ります。

天候悪く外海に出られない場合は、湾内での釣りとなります。
この場合は中〜小アジにターゲットが絞られます。しかし、束釣り(1束100匹)が可能で また、数(束)釣ってこその小アジ釣りです。

アジとバカにする人がみえますが、この釣りはとても人気が有る釣りです。
ですから、土日は必ず予約を入れた方がよいです。



道具など(用意するもの)
サオは船宿で借りる(¥500)もので十分です。
もし購入されるなら、先調子の30号で2.7〜3.1mのサオが良いと思います。
知多出船の場合は、胴突き仕掛けでの釣りが一般的ですし、 慣れないうちは胴調子のサオですと底取りもしづらいです。

仕掛けも船宿で支給されるもの(料金内)で十分ですが、根掛かり、オマツリ等で 切ってしまう場合があります。この場合は船内で購入することとなりますので 100円玉を10個ぐらいポケットに入れておいて下さい。
釣り具店で買うより船内で買った方が安いですよ。
なお、 小アジ用の仕掛けは針が小さいため、簡単に指や手の甲を貫通してしまいます。 仕掛けを上げる時は気をつけて下さい。

知多あたりの船宿の場合、胴突きサビキ仕掛けでの釣りになります。
オモリは50〜60号を使用します。
サオは先調子の30号、2.7〜3.1mあたりが初心者には扱いやすいと思います。

仕掛け、オモリ、氷は各1個受付で乗船料金を払う時に頂けます
時々、氷をもらうのを忘れてくる人がいますので気をつけましょう。
船宿で頂いた仕掛け(大〜中アジ用)

船宿で頂いた仕掛け(小アジ用)

コマセカゴは船内で無料で借りらる船宿が有ります。
また、貸し出しを行っていない船宿も有ります。
事前に確認した方がよいと思いますが、 貸し出しを行っていない船宿でも販売は行っています。

船で使用するカゴの大きさは決まっていますので注意して下さい。
似たようなサイズなら型が違っていても使用していいですが、 極端に大きなカゴ(日本海や静岡方面で使っているオキアミ用のバカでかい物)を使いますと 船長さんに叱られますよ。

なお、コマセの出口を数箇所切った方がコマセが出やすくなります。
(下の右側画像を参照して下さい)
コマセカゴ 右側が2箇所切ってある

コマセのアミエビは船内で洗面器などに入れて配られます。
スプーンとかヘラとか、コマセを掬う物も一緒に配られます。
私は以前ですが、市販の液体集魚剤を買って来て混ぜていましたが、 特に効果は無かったです。もったいない思いをしました。
コマセのアミエビ 白魚をブレンドしたコマセ

付けエサは春から初夏にかけての大アジが釣れる季節に船内で配られます。
また、メバルが狙える時期にも配られます。
配られるエサは冷凍白魚や冷凍イサザです。
サビキ針にエサをつけます。
付け方はアゴから頭に針を通します。

クーラーは大きめがよいかと思います。
受付け時にもらえる氷がかなり大きいので、 14リッター程度のクーラーでは氷を入れただけでいっぱいになってしまいます。 25リッター程度は必要だと思います。

釣用の手袋で、指が5本とも付いた物を持参された方がいいです。
海水に濡れて、指の皮がブヨブヨになった状態で50〜60号の仕掛けを引っ張り上げると、 イトが指に食い込んで皮が切れて非常に痛いです。
ただし、軍手は不可です。

サビキにコマセで釣りますので、確実に衣類が汚れます。そして臭いです。
着替えを持参し、帰港時に着替えられることをおすすめします。

電動リールの使用について
電動リールを持ってられたら使用してもかまいません。
ただし、船内に電源設備の無い船が有りますので、船宿に確認する必要は有るでしょう。
また、設備は有ってもアジ釣りでは使わせてくれない場合も有ります。
この場合はバッテリーさえ持参すればOKです。

ただし、船宿で電動リールを貸してくれるかどうかはわかりません。
(アジ釣りぐらいでは貸してくれないと思います。)



実釣解説と注意点
アジ釣りですが、数釣ってナンボと言うことを忘れないで下さい。
夏場の盛期では、最低でも100匹を目標にし、その気て釣れば300匹ぐらい釣れるかと思います。

乗船時にバケツを確保して下さい。
これは船に用意されていて無料で借りられます。
釣り場に到着したら、仕掛けを投入する前に海水を汲み上げておいて下さい。

仕掛けのセットは乗船後すぐに行います。
初めてのアジ釣りで要領がわらない場合は船長さんか助手さんに言えば 仕掛けをセットしてくれます。

現場に着くと船長さんからアドバイスがありますので、その通りにして下さい。
たとえば、
「オモリが底についたらリールを5回巻いて・・・。」
「根が粗いからオモリを底で引きづらないで、すぐリールを巻いて・・・。」
「上(海面)から10メータぐらいに(魚探の)影がたくさん出ている・・・。」
とかです。
海面からの水深はリールに巻かれている糸に1m毎にマーキング(色の印)がついて いますので、それで判断して下さい。

コマセカゴに入れるマキエ(アミエビ)は入れ過ぎないようにして下さい。
よく、いっぱい詰め込んでいる人を見かけますが、これではコマセが出ません。
入れる量は半分以上で8分目以下にして下さい。
また、コマセのまき方は、サオを大きくあおって振りだし、その後、1メートル程度 リールを巻き、サオを上下にゆっくりユラユラさせる感じで「誘い」をかけて下さい。
コマセカゴも自分でいろいろ買って使ってみましたが、宿で無料で借りられるモノが イチバン使い易いと思います。巻き上げる時に軽いですから。
コマセの入れ方

魚が掛かってもすぐにリールを巻かないで、追い食いをさせて下さい。
慣れてくるとわかりますが、1回の魚の下への突っ込みが1匹かかったと思えば だいたいよいです。これを最低3回は待つようにして下さい。
この時、魚が底に強く突っ込んだら、軽くサオを下げてロッドワークでかわして 下さい。ある程度、その状態を続けたらややゆっくりリールを巻き上げてください。
アジの口は非常に弱いので、力まかせに巻き上げると口が切れて魚が逃げてしまいます。 巻き上げの途中で底に突っ込んだ場合もロッドワークでかわして下さい。
水面からコマセカゴが出てきたら、サオの穂先いっぱいまで巻き上げ、サオを立てます。 仕掛けかオモリをつかんで、仕掛け全体を船の中へ素早く取り込みます。海面で仕掛けを ブラブラさせていると、魚が海に落ちて、手元に1匹も残らなくなってしまいます。

釣り上げた魚は地抜きしましょう。
クーラー内に海水を入れて、しっかり冷やして保存しましょう。



追い食いのさせ方
カカリ釣りの場合
イカリを下ろして、船を一箇所に止めて釣ることを「カカリ釣り」と言います。
この場合は、アタリを感じたら仕掛けを50pほど送りこみます。
サオ先を下げてもかまいませんし、ドラグを緩めてイトを出して送り込んでもかまいません。
魚の引きを感じる毎に仕掛けを送り込みますが、トータルで1mほど送りこんだら あとは数mの間をゆっくり巻き上げ、その後は普通に巻き上げます。

流し釣りの場合
イカリを下ろさす、潮の流れにまかせて船を流すことを「流し釣り」と言います。
この場合はアタリを感じたらゆっくりリールを巻きます。
5m前後をゆっくり巻けばOKです。
あとは普通に巻き上げるだけです。



血抜き
エラを切ったアジ こちらの画像がよくわかる

アジ・サバ・イワシの血抜き方法を解説します。
血抜きをするか、しないかで、魚の保存状態も味も大きく変わりますし、下ごしらえの時 に血が出ない分だけまな板が汚れませんし、あとの処理(アラの始末)も楽です。
いちばん助かるのは、さばいている時に身が血で汚れたりしないことです。
ただ、数釣りでどんどん釣れている状態では面倒ですし、時間がもったい無い気もしますが、 美味しく食べるためには手間を惜しまない方がよいでしょう。

エラの付根の部分に指を通し、引き千切るように切断します。
簡単に説明しますと、魚を左手で持ち、右手人差し指をエラのコッチ側から 向こう側まで指を通します。その状態で、エラを立ち切る、つまりアゴの部分を 切断するのです。
切断したら、海水を汲み上げたバケツの中で数分泳がせます。

これで血は、ほぼ完全に抜けてしまいます。

ですから、釣り客が少なく、船内が空いている場合はバケツを2個用意し(船内で借りられる)、 血抜き用、血が抜けた魚をキレイに洗う用と分けるとよいです。
しかし、込み合っている場合は無理ですから、5分程度泳がせておけば大丈夫です。

ただし・・・、 血抜きをすると魚の脂が多少落ちるみたいです。
サバの場合は必須ですが、アジの場合は絶対必要というわけでは有りません。



クーラーでの保存方法
クーラーでの魚の保存ですが、釣り開始後2時間程度経過したらクーラーの中に 海水を入れて下さい。
もちろん、汲み上げたばかりのきれいな海水を入れて下さい。

入れる量は、クーラー内の一番上部に位置する魚が1/2程度ひたる程度です。 なお、魚が増えるししたがって、随時海水を追加します。
海水は絶対に入れ替えないで下さい。血で汚れても、そのままの海水にしといて下さい。 せっかく氷で冷えた海水を入れ替えると、保存効果が落ちてしまいます。

海水を入れることを嫌う人もいますが、帰港するまでは入れておいた方が魚がよく冷え て保存効果が上がります。
どうしてもイヤな場合は、帰港してから、魚が十分冷えていることを確認してから クーラー内の海水を抜き、砕いた氷を魚の上に入れます。海水を抜いた場合は この氷が溶ける毎に、水を捨てて、魚が真水にひたらないようにして下さい。

なお、帰港時に帰宅用の氷が1個もらえる船宿もありあます。
もらえない場合は100円程度で販売してくれます。
盛夏ですと、出船前にもらった氷はほとんど溶けてしまってますので購入された方がいいでしょう。