船酔いについて

船に自信が無い方のために、
私なりの「船酔いの予防方法」について解説します。

ご注意
私は医者でも薬剤師でもありません。
下記の船酔いの対処方法は、すべて私の経験上で書いてます。
この通りにして
まったく効果が無かった、よけいに酔いがひどくなた等の苦情は
受付けませんし、責任も負いません。
あくまでの自己責任でお願いします・・です。


伊勢湾・マダイ釣りにて
巨大マグロ化・・

敦賀・夜ハマチにて
10時間連続吐きっぱなし

それと、ものすごく余計なことですが・・・、

船宿のHPなどに「酔止め薬を飲むと酔わないと」書かれているのを見かけますが、
それは元来乗物に強い人のことです。

もともと乗り物酔いに強い人は多少海が荒れても大丈夫なのが、
薬を服用することにより、もっと荒れても大丈夫になります。

根本的に弱い人は船に乗っただけで酔ってしまうのが、
薬の服用により、ほんのちょっとの波なら大丈夫になります。
しかし・・少しでも荒れようなら確実のオダブツ・・になります。

自分が確実に乗物に弱いと確信出来る場合(私は車にも酔う)、
初めての釣行はナギの日を選んで出かけるべきです。
当然ですが酔止め薬を服用し、沖に出て自分の船酔い度をチェックしてみることです。

悲観的なことばかり書きましたが、酔っても酔っても、吐いても吐いても
私が沖に出てるように船釣りはとても楽しいですよ。




最近(06年)の船酔い対策での成功
@オイル・排ガスの臭う場所にすわらない
これは基本。(あの臭いが好きな人には関係ないけどね)

A操船室の真横か少し後ろに陣取る
揺れが少ない。

Bとにかく、少しづつでも食う
少し「きたかな?」と感じたら、とにかく食う。胃に余計な事を考えさせない。
でも、食い過ぎないように。

Cぜったいに酔い止め薬を飲む
半分はゲン担ぎ、半分はマジ!!。

D波の高い日には沖に出ない
これが重要、でも時と場合によっては行かねばならぬ時も・・合掌。



船酔いの原因
荒天
ナンと言っても、これが最大原因でしょう。
揺れの中でも、船が左右に回転するように揺れる(ヨーイングって言うんかな?)のは最悪。 イッパツでアタマがグラッとして来る。
前後に揺れる(ピッチング?)は多少は我慢出来ますが、左右のだけは好きになれない。

この、2通りの揺れた対策は船の重心に近い場所(胴の操船室あたり)に釣り座を取り、 あまり高い位置(釣り座・普通はここが通路になっている)で立ったりしないこと。 仕掛けは出船前に購入しておきましょう。

ディーゼルの排ガス&オイルの匂い
以前はまったく気にならなかったのに、最近はディーゼルの排ガス、 特にオイルの焼ける様な匂いを嗅ぐとイッパツで吐き気を催してしまいます。
ですから、排気筒より後ろには座らないように心がけています。

極度の食い過ぎ
やはり、腹7分目(8分目は多すぎかも)で乗船し、船内で軽い物を食べ続けるのが良いかも。 私の経験では、食い過ぎはでの乗船は確実に吐きます。
ただし、吐き方と吐いた後の後の酔いの沈静化を考えると、空腹状態で酔うよりは回復が早いと思います。

満腹状態で吐いた場合、少し間をおけば何か食べることができますが、空腹状態で吐いた場合は、 その後は飲み食いが一切不能になるような、酔い方をします。

極度の空腹
胃酸が多く出るのか、これもダメですね。胸がムカムカしてきます。
初期の船酔い状態になるまでの時間は満腹状態よりも空腹状態の方が長いため酔いにくい気がしますが、 いったん酔って吐き出すと、空腹状態の場合は手がつけれない状態になります。
その後、一切の飲食をからだが受け付けなくなり、非常に酷い酔い方をし、延々と胃液を吐き続け、 魚のように胃袋がくちから飛び出してくるのではないかと思いをします。

ですから、出船2時間程度前に腹五分程度になるように食っています。
出船後も、スナックパンを食べています。
パンを食べると胸につかえたような感じがしますので、お茶も大量に飲んでいます。

煙草のけむり
煙草の煙は船酔いを誘発します。
船酔いしかけた時には煙草の煙がトドメを刺してくれることがあります。
四六時中、船酔い状態の私にとってかなり深刻な問題です。

愛煙権を主張するのもいいですが、嫌煙権の存在も考えてほしいものです。
風上で煙草を吸われると、煙が漂ってくるばかりでなく、灰までが飛んできて 衣服にくっついてしまいますし、バケツ内の私の釣果を直撃することしばしばです。

天然果汁物のジュースを飲まない
飲み物はお茶か水がいいです。
果汁物は、甘味が良くないと思います。
炭酸系もダメでした。
少なくても、私は気持ち悪くなります。

以前は『麦茶』を飲んでいましたが、 これですと酔った後には麦の苦味と言うか麦の焦げた味がヘビーでした。
最近は『爽健美茶』を飲んでいて、これは出来上がった状態でも飲めますね。

便秘
私にとって睡眠不足よりも重要問題なのは『便秘』です。
便秘がひどい場合は、当日に船に乗った時点ですぐに気分が悪くなってしまい、 非常に高い確率で酔ってしまいます。

睡眠不足
私は睡眠不足が原因で酔ったことは有りません(・・・と思います)。
徹夜で釣りに行き、船に乗ったときには揺りかごに入ってるように気持ち良く 非情に眠気を誘ってくれました。
一般論としては、睡眠不足はダメです。
前日は可能な限り睡眠時間を多く取ってください。

苦味と炭酸のきついビール
商品名は書けないですけど、私がこれを飲むと非常に高い確率で「吐く」ビールが有ります。
やはり胃がムカムカしてきて船酔い状態になります。

夜釣り
まわりの状況(波の状態)が判らないためか、酔い易いと思います。
私が10時間吐き続けたのも夜釣りです。

確実に船酔いするパターン
オマツリをほどいたりして、1点集中で見ている場合。
揺れが有る時に、船内をウロウロする場合。
魚を拾おうと、しゃがんでいる時。
しゃがんで下を向いた状態は絶対にダメ。

電動リールの電源は、出船前にセットしておくことです。
現場についてからだと、揺れで酔ってしまいます。



天候(海上の波)
次に天候が問題です。
寒さ対策さえしていれば、雨はどれだけ降っても問題さりません。
問題は風です。天気予報の「海上の波の高さ」に注意して下さい。

予報波高ですが、むずかしい定義がありまして、 予報波高が「50p」ならば「100p」の波が来ますし、 予報波高が「150p」ならば「300p」の波が来ます。
波も300pも有ると立派な壁です。見てるだけで非常に怖いです。

内海(湾内)の場合
予報波高が「50p」ならば、大丈夫だと思います。
(予報数値でこれ以上小さい数値は有りませんけど・・。)
知多出船の場合、伊勢湾内がこれにあたります。

内海で予報波高「150p」の場合、まともに立ってられません。
私は確実にダウンします。

外海(太平洋、日本海)
予報波高が「150p」ならば、大丈夫だと思います。
(外海では予報数値でこれ以上小さい数値は有りません。)

外海で予報波高「250p」の場合、私にとっては地獄です。
船は大揺れ、船酔い者続出となります。



酔い止め薬について
いろんな種類(錠剤、液体)が有りますので、自分の体質に合ったものを 早く見つけることです。

ただし、液体タイプの薬は薬自体が非常にクセの有る味がします。
甘苦いような・・・、はっきり言ってマズイです。
これを飲んだために気分が悪くなった(キモチ悪くなった)と言う話しを聞いた ことがあります。一度、自宅で試飲(?)されて、口に合わないと思われたら 錠剤を購入された方がよいでしょう。

通常は出船の1時間前、荒天時は2時間前までに飲む。

薬が効いている時間は5〜6時間です。
私は調子が悪い時は薬効が切れる前に追加で飲んでます。
(ただし・・・、薬効の能書きには連続服用は不可と記されてます)

薬の効き具合ですが・・・、
もともと乗物に強い人は多少海が荒れても大丈夫なのが、薬を服用することにより、 もっと荒れても大丈夫になります。

根本的に弱い人はちょっとの荒れで酔ってしまうのが、薬の服用により、 少しの荒れでは大丈夫だが、もう少し荒れた場合は耐えられません。

船酔いの克服方!!、
薬をじょうずに服用し、揺れに慣れることです。
そして最後は度胸有るのみ!!。



船酔いの予防
キャビンに入らない
私は船釣りに慣れるまでの間、いくら波をかぶろうが移動時(船が動いている時) にはキャビンに入りませんでした。
キャビンに入ると言うことは、目を閉じて自動車に乗るのと同じで非常に酔いやすくなります。 (私は自動車にも酔う)
外で風にあたって水平線や丘を眺めていた方が気分もよかったです。

キャビンの横にはエンジン様が鎮座されており、 オイルの焼けるような匂い が漂ってくる場合があります。
この匂いでイッパツで酔います。

釣り開始前
釣りの準備は出船前にする。
インナーの糸通し&仕掛けのセット。
リール電源の接続、バケツ等の確保。
予備の仕掛け等は取り出しやすくする。

釣り座(場所)
排気ガスを被る場所に座らない。
個人的には船のトモ(最後尾)が好きなんですが、 風向きによって、この場所には排ガスが漂ってきます。
以前はナンとも無かったのですが、一度酔って吐いてから、 極端にこの匂いに対してアレルギー(?)が出る(確実に酔う)ようになってしまいました。

最近は、船の真中よりやや後ろに陣取るようにしています。
これは、最悪の場合にキャビンに転がり込みやすいから・・・・です。

釣ってる時
腹を締め付ける衣類は着ない、締め付けるような格好もしない。
可能なら立って釣る
座っていると、腹部が圧迫されるのか酔い易いと思います。
魚を床に落としても、絶対にしゃがみ込んだりしない。

酔い止めバンド
「気分が悪くてもう限界か?」と思われる時、きつく締め直します。
突起部を指で強く手首に押し当ててやると、なぜか少し楽になります。
両手首に巻くのがよいですが、片方でもかまわないみたいです。
片方の場合は常に動かしている利き腕側に巻くのがよいでしょう。

始めからキツク巻くのはダメでして(痛くなってしまう)、たとえば、リールを巻く時、 サオをあおる時に、手首を動かすとややキツメにツボに当るぐらいがよいでしょう。
こうすることにより、適時にツボを刺激することとなります。

このバンドを海で無くしてから使っていませんが、気分的なものかもしれないけど 酔いがひどくなり、吐いてダウンするようになってしまいました。

空腹にならない(食い続ける)
胃の中は腹5〜6分目状態で乗船し、水(お茶)とスナックパンを持参します。

ポイント移動などでサオを上げている時にスナックパンを少し食べ、 お茶を飲むなどして、適度に胃を動かしている状態にしておくと、酔いの症状が出にくくなります。

飲み物ですが、極端に甘い飲み物や天然果汁系は胸焼けの症状が起こる可能性が 有りますので、あまり良くないと思います。
私の経験では、酔いを感じた時にはスポーツドリンクもあまり良くありません。
食べ物はオニギリでもかまいませんが、梅干とかシソで胸焼けを起こすかもしれません。
スナックパンがよいと思います。

もし、オニギリなどを食べて胸焼けの症状が出たら多量のお茶を飲み、スナックパン などを食べれば、胃のむかつきを抑えることが出来ます。

乗り物に弱い人が初めて沖に出る場合
知多出船を例にとりますと、当日の釣行時間帯の予報波高が
 愛知県西部の海上の波の高さ・・・0.5m
 愛知県東部の海上の波の高さ・・・1.5m
でなければヤメた方が無難でしょう。



酔ってしまったら
酔いを感じたら、ベルトなどはかなり緩めて腹部の圧迫を解いて下さい。
座っていてもダメです。立っていた方が楽だと思います。
呼吸も大きく、大量の空気を吸って吐き出すようにした方が楽です。

そして、とにかくお茶を飲みます。(吐く時に楽だから)
オマツリは躊躇せず自分の仕掛けを切りましょう。
そして、ダメだと思ったらサオを立てて寝る。

釣りを中断する場合は、なるべく船首方向を向いて座り、背筋を伸ばしていた方が楽です。
寝る場合は、船首側へ頭、船尾へ足がくるようにしましょう。
その状態で揺れた方が私は楽でした。

ただ、不思議なもので、船が走り出したり、港について丘に上がったりしたら、すぐ に酔いはさめます。酒に酔うよりは楽かも知れません。

ガマンすべきか吐くべきか?
スバリ、本人の体質のみです。
一度吐くと延々と吐き続ける人、それっきり楽になる人との2つのタイプが有ります。 吐けば楽になるなら吐くにこしたことは有りません。 しかし、「延々」タイプの人(私もこっちのタイプ)は極限まで耐えるしか有りません。

吐いてしまったら
一度吐けば楽になる人(体質)の場合は問題ありません。
何の支障も無く、釣りが再開できるでしょう。

しかし、吐いたが最後、延々と吐き続ける人の場合は・・・、

出るものが無くなり、甘苦い胃液が出てくるまで吐き続ける。
または、水(海水でも可)を飲んで、指を喉に突っ込み、わざと吐く。
胃の中がカラッポになったら、少し休憩します。
その後、ほんの少しスナックパンを食べてお茶を飲みます。

以上のことで気分が楽になり、吐き気が治まれば、小休止後に釣り再開可能でしょう。

なんともならず、いぜん吐き気の有る方は・・・寝るのがイチバンです。

寝る場合・・・、
ぜったいにアタマが胴体より低い状態で寝ないこと。
上着を脱いで丸めてでも枕を作り、アタマを高くし、船がどんなに揺れても血がアタマに流れ込まないようにすべし。
キャビンでそのまま寝ると、船の揺れでアタマが振られ、血がアタマに流れ込み(流れ込むらめか?) ハンパじゃ無い酔い方をします。
遠心分離機にでもかけられたような、拷問的な酔いです。
可能な限り、座った状態で寝ることをおすすめします。

海水を飲んで、指を突っ込んで吐く
酔って吐いて、なんともならない状態になった時にダメモトで行いなす。
他人はこれで治ったと言いますが・・・私はヒドクなってしまいました。
あまりお勧めは出来ませんが、度胸があるならチャレンジしてみて下さい。




私の場合
私は船に非常に弱い方なので、初めての釣行時には船宿にしつこく電話を入れ、 船が揺れるか聞きました。

このときは、前日に針灸院で「酔い止めの針」をうち、当日は「酔い止めの薬」 を飲み、「酔い止めバンド」を両手首に巻いての乗船でした。
当然ですが、天気予報とニラメッコをして予報波高が内海で50pの日を選んで出かけました。

でも、実際に乗ってみると始めのうちは気持ち悪かったのですが、釣れ出すと「 楽しい」のと「忙しい」ので酔いはすっかり忘れてしまいました。

問題が有るとすれば「おまつり」を直しているときと、釣った魚を足元におとし 逃げる魚を拾おうとしているときぐらいなものです。

しかし、波が高い時はやはり苦しいですね。酔い止めの薬は飲みますが、だいたい10時 前後に効き目が切れて(?)きます。ですから1つぐらい余分に持っていき、波しだいで 船中でも飲んでいます。

それと、「酔い止めバンド」ですが、「気分が悪くてもう限界か?」と思われる状態 になった時、きつく締め直すのです。バンドの突起の部分を指で強く手首に押し当てて やると、なぜか少し楽になります。

しかし、最近体質が変わったのかひどく酔うようになってしまいました。
一度吐いたが最期、最期まで吐きっぱなしです。
それと、酔う時は出船前から判る気がします。
非常に眠く、なまアクビが出るんです。

10時間連続で吐き続けた時(だいたい30分間隔で吐いていた)、
「何が楽しくて船に乗ってるんだ。」・・・と言われました。




愚かなる我が友の場合
余談ですが、波高が2メートルとの予報時に(台風が九州の向こうに居た)友人とサバ釣り の船に乗りました。この時、伊良湖水道を出てから波がとても高くなり、3メートル以上の 完全なウネリの状態で、船はシーソー状態となりました。
友人は船に酔わないと自負じておりましたので、前夜に飲み歩いて、完全な寝不 足状態でやってきたのです。
船が現場に到着して釣り開始30分もたたないうちに、彼は「まぐろ」になって キャビンで他人の迷惑もかえりみず「大の字」になっていました。結局3匹しか釣れ なかった友人は帰港後、私と船宿のオカミサンにバカにされ、40本以上釣った私から数 本取り上げていきました。
帰宅時に車のラジオで聞いた天気予報では「波高3から5メートル」と言ってい ました。